インシリコデータ株式会社関連ブログ;Blog of the In Silico Data Ltd..

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 なお、一部で著者の私的な情報に関する掲示板としても本ブログを利用いたしますが、この点お許しください。
 In this blog, I discuss and write various themes which I cannot edit on the
homepage of the In Silico Data. This blog also partly include a little personal themes.

2026/05/21

「AI創薬研究の歴史と,予測AI,生成AI活用のポイント」が脱稿致しましたので報告いたします:湯田

  技術情報協会より出版される予定である、

「予測AI/生成AIによる需要・各種予測技術と活用法」

について、分著して書いておりました部分の著者校正が完了いたしました。現在、ホッと一息ついているところです。

 私が担当しているところは、本著書の第7章研究開発業務への導入と活用にて、

「第4節 AI創薬研究の歴史と,予測AI,生成AI活用のポイント」のタイトルで書きました。

 内容は以下のようになりました。


はじめに

1.  時代の変化と研究手法の変化

1.1 時代の遷移と中心技術の変化

1.2  現代はコンピュータ関連技術による「IT時代」となり自動化が発展

1.3  今後は「データ」中心から,「情報」中心の時代へと変化

1.4「情報」中心の時代では,AIが基盤技術となり新たな時代を形成する力となる

1.5  AIの種類(トラディショナルAI および大規模生成AI

1.6  大規模生成AIの機能から見た,「単機能型AI」 と「自律型AI

2.   大規模生成AIの適用事例

2.1 大規模生成AI関連基本技術(深層学習)

2.2 最新のAIによる実施例

2.2.1       医療関連分野での適用

2.2.2     AlphaFoldの技術

3.    大規模生成AIの適用事例

3.1 「自動型研究」および「自律型研究」の内容

3.1.1 「自動型研究」の支援技術や内容

3.1.2 「自律型研究」の支援技術や内容(これが無ければ,300年前の古代と全く同じ形式での研究形態)

4.  研究業務における自動型研究と自律型研究の割合(自律型研究の割合が極めて高い)

5.  自律型研究の基本的な支援道具としてのLLM(大規模言語モデル)および種々の生成AI

6.  AIの研究支援道具(道具型AI)から,自律性を有する自律型AIへの展開及び連携

7.  大規模生成AIを活用した自律型創薬の展開とレベル分け開発の導入提案

7.1 自律型創薬の内容について

7.1.1 自動車の自動運転について

7.2 大規模生成AIを活用した自律型創薬のレベル化の提案

まとめ

参考文献


2026/04/09

 時代が大きく変化しております。本ブログも、新たなAI時代に対応すべく再編成してまいります。

  現在はAI(人工知能)が中心となり、新たな時代に突入していることを強く感じます。

 現在まで、本ブログシリーズで討論されてきたことは、旧来の「計算機化学・創薬」や「ケモメトリクス」を基本とする、「情報」時代の技術を中心とした討論でした。AI等の技術も討論されてきましたが、あくまでも従来技術(データサイエンス)の延長という形での扱いにとどまってきました。このため、本シリーズでのブログにおきましてもAI等をテーマとして扱ってきましたが、トピックスとしての扱いが中心でした。

 現在はコンピュータ支援業務を中心とする「情報」の時代から、「AI(人工知能)」の時代へと大きく変化していることを強く感じます。この変化に伴い、「化学・創薬」研究も今後大きく変化することが予想されます。しかし現時点では、旧来型の「化学研究支援システム」を用いての応用や、拡張展開の形式でAIが討論されているのが現状です。

 現在のAIは、従来我々が討論・展開してきたデータサイエンスの延長上でのAIとは基本が全く異なります。これは現在主力となって展開されているAIは、大規模言語モデル(LLM: Large Language Model)というデータサイエンスとは全く異なる分野で議論され、展開されてきたものです。この分野でAIの全く新しい技術が展開され、この結果として現在から今後のAI時代の基本技術となっているのです。ChatGPTGemini等はこの最新のAI技術の展開系です。

 即ち、現在までのAI関連討論と、今後から近未来におけるAI討論では、その技術的内容や基本的な展開分野が全く異なるものであることを理解することが必要となります。

■ 現在までのAI関連討論 : データサイエンス技術の延長としてのAIに関する討論

■ 今後から近未来におけるAI討論 : 

        大規模言語モデル(LLM: Large Language Model)技術としてのAIの討論


 AttentionTransformerという単語をよく耳にするようになっていますが、これが現在のAIの新しい時代を築き上げた基本中の基本です。これらの討論や理解無くして、今後から未来の「AI時代」の展開を討論し、展開することはかないません。

 本ブログでは、このAttention やTransformerについて討論し、チャレンジし、新たな時代の「AI化学・創薬」を議論してゆきたいと考えます。

 今後は、来るべきAI時代の新たなチャレンジとして本ブログを活用してゆきたいと考えます。このため、本ブログシリーズは、討論内容は従来からの「情報」中心のブログから、新時代の「AI(人工知能)」中心のブログへと大きく変化しますが、この点ご理解ください。また、新たなブログシリーズの構成や討論内容の調整や吟味に、もう少しの時間をいただきたく考えます。

                                文責:湯田 浩太郎






2026/03/02

三月の学会発表です;ご興味があれば討論いたしましょう。

  三月に日本化学会と、日本薬学会の年会にてポスター発表致します。ご興味があれば討論いただければ幸いです。

1.日本化学会第106春季年会

         会期;2026年3月17日(火)~ 20日(金)

  場所;日本大学理工学部 船橋キャンパス

  ポスター発表;

  セッション日時: 2026319() 13:00 ~ 14:30

  セッション番号: P2-3pm

  講演番号: P2-3pm-31

   演題名: AI時代の化学関連研究におけるAttentionおよびTransformer適用に関する考察
  Considerations on the Application of Attention and Transformer Models in Chemistry-Related Research in the AI Era



         会期;2026年3月26日(木)~ 29日(日)

  場所;関西大学 千里山キャンパス

  ポスター発表;

  セッション日時: 2026328() 13:10 ~ 15:10

  講演番号: 28-61-pm1-03

   演題名: 
AI創薬におけるAttentionおよびTransformerの役割に関する考察
A Study on the Roles of Attention and Transformer Architectures in AI-Driven Drug Discovery









2026/03/01

2026年度が始まります。昨年度は温かいご支援ありがとうございました。
今年度もよろしくご支援お願いいたします。


 昨年度(2025年)は時代が大きく変化することを肌で実感したのみならず、時代が「情報」の時代から「AI(人工知能)」の時代へと大きく変化する、正に時代の移行期にあると感じた一年となりました。即ち、

AIが日々の生活の中で、一部のみならず広範囲な分野に浸透してきたこと

です。この変化は私だけが感じたものではなく、多くの方々が感じていることであると思います。時代は確実に大きく変化し、進歩しております。このような新たな変化に遅れることの無いように、学んでゆくつもりですので、2026年度も株式会社インシリコデータへのご支援のほど、宜しくお願い申し上げます。

株式会社インシリコデータ
湯田 浩太郎









2025/04/06

「大規模生成AIを活用した自律型創薬のレベル別での段階的開発と展開」が出版されました。

  湯田が以前より主張してきました「自律型創薬」に関する著作が3月31日に出版されましたので、報告いたします。本稿は、(株)技術情報協会の最新刊である「生成AI による業務効率化と活用事例集 ーアイデア創出・商品開発・知識伝承・特許調査、分析・外観検査・品質管理 ー」という書籍の中の一節として分著致したものです。以下に書籍のURL を掲載いたします。このWEB では、本著の詳細な構成等が参照できますので、是非ご一読ください。

アイデア創出 特許調査、分析 商品開発 


 本著では、様々な業種や業務に関しての生成AI の適用状態に関する報告や事例紹介がされておりますので、生成AIに関する全般的な情報を知るには適したものと考えます。全体を知り、その後自分の適用分野に関するAI適用を試みるのが、最先端の技術の導入の王道と考えます。

 湯田の著作部分は本著の以下の部分となります。

◇ 第11章 活用事例◇  第6節 大規模生成AIを活用した自律型創薬のレベル別での段階的開発と展開


 詳細な内容はこちらのブログをご参照ください。

https://ky-method.blogspot.com/






2025/04/05

「AI創薬・メゾスコピック化学討論」研究会が発足致しました:

  CBI学会の新たな研究会として「AI創薬・メゾスコピック化学討論」研究会が、2025年4月1 日付けで発足致しましたので、ご報告いたします。

 本研究会の詳細は以下のブログをご参照ください。

https://insilicoscreening.blogspot.com/

 今回発足致しました「AI創薬・メゾスコピック化学討論」研究会はAI創薬の実現を目指し、様々な研究分野の研究者による討論を起こし、AI創薬を推進することを目指します。現在は、一つの研究分野の知識だけでは高度且つ複雑な内容を有する新たな研究ターゲットを実現することは困難な時代となっております。

 現在から今後の新たな研究を解決する異分野研究者のグループの総合力を結成し、現在から今後の新たな研究テーマに挑戦する。これが「AI創薬・メゾスコピック化学討論」研究会の設立意義となります。多くの研究者の方々のご支援をお願いいたします。

「AI創薬・メゾスコピック化学討論」研究会のホームページです。

・CBI 学会の研究会リスト

AI創薬・メゾスコピック化学討論研究会






2025/04/01

今年度もご支援お願いいたします:インシリコデータ

  今日は4月1日で新年度が始まりました。今年度もよろしくご支援お願いいたします。

 ここ数年はIT 関連の変化が大きく、且つ強く、対応することで手一杯という感じでした。

 特にAI がノーベル物理学及び化学賞を受賞したことで、現在のIT(コンピューター)時代は大きく変化し、AIの時代になると確信しております。AIの変化はITの変化に劣らず、更に強い感じで大きく躍動しております。このような時代の変換期に仕事をするのはチャレンジングですが、非常に楽しく感じます。

 湯田が提唱してきました「自律的(オートノマス)研究」は最新のAI技術により実現に向けての一歩を踏み出しております。AI自体も個別の研究に取り込まれつつ、一層の発展をし、個々の研究に即した形での展開や新たな手法等が開発されるでしょう。楽しい時代へと変化しつつあります。





2024/10/12

2024年ノーベル化学賞も人工知能(AI)関連研究に授与されました。晴天の霹靂で、本当にビックリしました。この受賞は私にとっても大きな意味があります。
即ち、ソフトでもノーベル賞の対象になるということです。

 ノーベル化学賞が発表され、以下の三名に授与されました。受賞内容は「人工知能(AI)を用いたタンパク質の三次元構造予測」です。この受賞対象となったソフトは「アルファフォールド」です。

 受賞された先生はデビッド・ベイカー氏と、ジョン・ジャンパー氏およびデミス・ハサビス氏です。受賞の内容等はWEB を参照していただければ詳細がわかります。

 タンパク関連研究は直接関与していないので明確にはわかりませんが、以前より「アルファフォールド」のタンパク三次元構造創出精度は突出していると聞いておりました。今回の受賞にて、ノーベル賞を受賞するほどの高い精度を持ち、これが実際に評価されたということとなります。

*ノーベル賞の受賞基準が大きく変化している: ノーベル物理学賞に続いてノーベル化学賞でもAI関連技術に関する受賞であったことは、本当に時代が大きく変化していることを感じます。私も、化学分野で昔からデータサイエンスによる創薬研究を続けてきており、同時に機械学習という観点からニューラルネットワーク等の展開、開発等続けてきて、AIとも深く関与してきました。化学分野では化合物を扱うことが必要で、この化合物の扱いでアナログ的な観点とデジタルとの融合が大事となります。この点で様々な技術的困難さが存在しますが、頑張ってゆきたいと考えます。

ソフトウエアもノーベル賞受賞の対象になる 今回の受賞、特にノーベル化学賞で特筆すべき事項として、AIでの受賞もありますが、特に驚いたのはソフトウエア自体が受賞したということです。通常の常識として、今回の発表があるまでソフトウエアでノーベル賞の受賞はありえないと考えておりました。アルファフォールドは確かにAIシステムであり、この点が強調されています。しかし、たまたまAI の適用で革新的な高い精度と実績を出したということであり、真の受賞理由はタンパク三次元構造創出の精度を劇的に高めた事であり、この点が評価されています。これは、将来的に更なるアルゴリズムが出て現在のアルファフォールドを追い越すような実績を出せば、新たなノーベル賞も考えられるわけです。

ソフトウエア開発研究の意義が大きく変化する 今回の受賞はソフトウエアを開発する研究者にとり大きな励ましとなります。ソフトは構築しても論文にならないということで、研究とは一線をおいて扱われてきました。この基本が、ソフトウエアでも波及効果や精度が高ければノーベル賞の受賞対象になるというように大きく変わりました。ソフトは研究実施上での単なる道具にしか過ぎないという概念が変わり、ソフト自体の構築もノーベル賞の対象となることが示されました。

 ちなみに、私が以前より実施して開発してきたデータサイエンスの KY (K-step Yard sampling)は、基本原理上常に100%分類を実現する手法です。予測率向上を実現すれば、現在実施されている毒性(安全性)・薬理活性・物性評価でも大きな成果が出せるはずです。頑張ります。

*創薬全体から考えると、その第一関門が開かれた段階です: 創薬を実施しているとお分かりかと思いますが、タンパクの三次元構造がわかれば創薬完了というほど簡単ではありません。次にドッキングシミュレーションが待っており、この解決が大変です。これが完了して化合物構造式が決定されたとしても次は、私の行っているADMEや安全性評価のクリアが必要です。さらに、フェーズ1から3の臨床試験が待っています。今後、残った部分でのAI適用による創薬開発精度の向上が目指されますが、今回のノーベル賞の授与により、AIを含めたソフト関連の展開は急速に広まってくると考えます。やりがいもあるし、とても楽しい時代になりつつあると感じます。







2024/10/11

2024年ノーベル物理学賞における人工知能(AI)研究での受賞が意味するもの。 ノーベル賞の受賞の流れ/内容が変わった?

 従来のノーベル賞は「自然界に存在する物質を対象とした研究」に限っていましたが、時代とともにノーベル賞受賞の流れは徐々に変化してきました。ノーベル賞は基本的に、「人類に大きな貢献をもたらした様々な研究」に与えられるものです。この観点で、ノーベル賞も研究のみならず、研究成果による人類への貢献が大きい事例への授与も始まりました。例えば日本の研究者では、「イベルメクチン」で受賞された北里大学の大村智博士は、世界で4億人の命を寄生虫から救った実績が認められてノーベル賞を授与しました。また、天野浩博士、赤崎勇博士、中村修二博士の三名は青色発光ダイオードの開発で受賞されました。これは、光を通じた持続可能なエネルギー利用に大きな貢献を及ぼしたという事実によるものです。

 今回の人工知能関連研究の受賞ですが、人工知能研究は適用技術であり、且つ工学分野の研究なのでノーベル賞受賞の対象にはならないと考えていた私には、驚きと同時に素晴らしいことと感じました。今後のAI 関連技術の発展と展開が楽しみとなりました。



2024/10/10

2024年ノーベル物理学賞がAI関連の研究者に授与されました。これはノーベル賞としての新しい流れであり、私としてはとてもうれしいです。

 2024年度のノーベル物理学賞は人工知能(AI)に関する二名の研究者に、以下の内容にて授与されました。

『人工ニューラルネットワークによる機械学習を可能にする基礎的発見と発明』

*ジョン・J・ホップフィールド (John J. Hopfield)
 プリンストン大学、ニュージャージー州、アメリカ合衆国

*ジェフリー・E・ヒントン (Geoffrey E. Hinton)
 トロント大学、カナダ

 近代の人工知能研究は、人間の脳における神経回路網の形態を取り入れるところから始まり、ニューロンとシナプスで構成される様々なネットワーク構造を有する人工ニューラルネットワークが提案されていた。ホップフィールド先生はパターンの記憶とその記憶を思い出す能力を有する「連想記憶モデル」を提案し、近代のAIの基本を築きました。

 ヒントン先生は、ニューロンとシナプスを円形でつないだ「ボルツマンマシン」を提案し、学習データから様々な二次パラメータを計算(即ち、学習)して見せた。その後、多層形式のニューラルネットワークでの機械学習アルゴリズムである深層学習等を開発し、現在のAI草創期を導きました。

 両先生は、近代の機械学習による人工知能(AI)発展における基本である二つの事項(ニューラルネットワーク構造および学習アルゴリズム)に関して先導的な研究を実施されてきました。両先生は、最新の人工知能研究では基本中の基本の部分を構築されております。