インシリコデータ株式会社関連ブログ;Blog of the In Silico Data Ltd..

 ようこそ(株)インシリコデータブログへ。このブログでは、主としてインシリコデータのホームページでは直接編集できない細かな内容をフォローいたします。本ブログ内容等に関する質問/要望/意見等はこちらのブログか、インシリコデータのコンタクトアドレス(contact@insilicodata.com)にいただければ幸いです。
 なお、一部で著者の私的な情報に関する掲示板としても本ブログを利用いたしますが、この点お許しください。
 In this blog, I discuss and write various themes which I cannot edit on the
homepage of the In Silico Data. This blog also partly include a little personal themes.

2021/09/16

安全性評価関連講演会(CBI学会2021年大会)関連情報

 CBI学会2021年大会が10月26日(火)~28日(木)にオンライン開催されます。

 CBI学会2021年大会のフォーカストセッションにて化合物の毒性(安全性)に関する研究発表が開催されますので、お知らせいたします。本フォーカストセッションはCBI学会に設立された「計算毒性学研究会」が主体、協賛して実施されます。

 講演は基本的にコンピュータを用いての毒性評価研究に関する発表となります。今後、毒性研究分野でもコンピュータを用いた研究が急速に拡大することは確実です。特にデータサイエンスや人工知能の急速な展開/発展は毒性研究分野にも大きな影響を与えております。最新の「計算毒性学」関連研究に興味を持たれる方々は、現在最先端を行く研究の講演を聴くことが可能です。是非参加されて討論ください。

詳細は以下をご参照ください。
FS-03: フォーカストセッション 2021 年 10 月 26 日 (火)15:00-16:30 
「 創薬の加速化を目指したインシリコ予測 ~若手研究者が拓く新時代~ 」
Accelerating drug discovery through in silico prediction

FS-07:  フォーカストセッション 2021 年 10 月 27 日 (水)15:00-16:30 
「創薬における WET 研究者と計算毒性学とのコラボレーション、 および最新の安全性評価研究と ICH M7 のチャレンジプログラム」
  Collaboration between WET researchers and computational toxicology in drug discovery, and the latest safety assessment research and ICH M7 challenge program 


*関連講演情報
 上記CBI学会2021年大会では、計算毒性学関連講演会として、現在急速に展開されている化学データサイエンスおよび人工知能に関するフォーカストセッションとチュートリアル(教育)が開催されます。化学関連研究にデータサイエンスや人工知能の適用を考えている研究者の方々は奮って参加ください。

FS-08:日時: フォーカストセッション 2021 年 10 月 28 日 13:00-14:30 
 「化学データサイエンスおよび人工知能討論、勉強会」立ち上げ会: 計算毒性学研究会主催
 "Chemical Data Science and Artificial Intelligence Discussion, Work Shop" Kick-off Meeting : Organized by the Computational Toxicology Study Group 

TS-02: チュートリアル 2021 年 10 月 25 日 13:00-17:00 
「半日で知る、化学分野のデータサイエンスおよび人工知能概要」: 
 「FS-08:化学データサイエンスおよび人工知能討論、勉強会」立ち上げ会協賛
 A Half-day Overview of Data Science and Artificial Intelligence in the Field of Chemistry: "FS-08: Chemical Data Science and Artificial Intelligence Discussion, Work Shop" Kick-off Meeting Sponsorship





2021/09/09

イベルメクチンを真のコロナ治療薬、抗ウイルス薬に導く:創薬の極み・・

 イベルメクチンがコロナに効果ありと期待されている。イベルメクチンのコロナ治療効果については、様々な意見があり、様々な立場から考察がなされており、様々な情報が飛び回っている。治療効果ありと無しで、今はやりのファクトを示せ合戦に明け暮れ、インターネット上で自分に都合の良い情報や文献をググって相手を責めているという無意味な戦いとなっている。

 現在のイベルメクチンの適用手段は、創薬研究的に言えば、既存薬物を異なる薬理活性に適用しようとする「ドラグリポジショニング」である。

 イベルメクチンが少しでもコロナに効果があると分かれば、これは創薬研究的に言うと、新規薬物のデザイン関連研究課程で最も大事な「リード化合物のシード」が発見されたことに等しい。この「リードシード」化合物の発見が創薬で最も大事で、その後の創薬の大きな流れを決定することが多い。この事実から考えると、イベルメクチンは創薬の第一歩をクリアしていることとなる。何とも素晴らしいことである。

 続く段階としてはイベルメクチンの構造式をモディファイして、より治療効果の高い治療薬、あるいは抗ウイルス薬に導く段階に移る。この過程では、より高い治療効果や抗ウイルス効果を及ぼす化学構造的な要因、副作用を軽減する要因等を詳しく調べ、新たなCOVID-19治療薬、予防薬、あるいはSARS-CoV-2の抗ウイルス薬に導くことを目指す。これらの過程は私が実施している化学データサイエンスおよび人工知能の技術を適用することで実施される。

 イベルメクチンの今後の展開が楽しみであるが、今回はコンピュータというよりは私の「勘ピュータ」が騒いでいる・・・ (´-ω-`)。