インシリコデータ株式会社関連ブログ;Blog of the In Silico Data Ltd..

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2024/06/28

昨日、INTERPHEX(晴海)展に行ってきました。とても楽しかったです。

  昨日、東京国際展示場で開催されていたINTERPHEX展に行きました。ここ数年参加していなかったので、どのようになっているか見たかったし、製薬関連の最新情報を仕入れに行きました。

 数年間行ってなかったので、雰囲気等懐かしく感じました。全体的にハード関連の展示は大きな変化は見られない感じでした。しかし、合成の実験で行っていた撹拌や溶出、包装、その他の機器の展示や、工場建設に対する展示と私の眼には以前に受けた感じと同様に凄いなーの連続でした。合成研究での実験台等も展示されていましたが、奇麗で、機能的で、デザイン性もあり、これだと合成研究も進むだろうなーと感じました。ただ、見過ごしたかもしれませんが、一時急速に普及しだしたHTS関連の展示は無かったようです。でも、HTS関連機器の展示等は機器分析展での展示だったかもしれませんが・・・。そちらに期待したいと思います。

 ソフト関連で、数か所のブースでAI という言葉が出ていたので、いろいろと説明を聞いてきました。先々週参加したInterrop24でもAI関連のブースを探して聴いてきたのですが、その時と技術的な状況に関しては大きな変化はありませんでした。生成AI というのは頭文句に出している感じで、適用も事務関連から、基本概念の説明とか、受注してから始めるという感じでした。またAI と言いつつ、最新の生成AIではなく、通常型の分析・予想型のAIであったりと、現場でも混乱しているようです。創薬関連なので面白い生成AI事例があれば・・・と期待したのですが、残念です。いいチャンスなので、世界に後れを取らないようにするという観点でも頑張ってほしいです。

 とても楽しかったのは、Fujitsuのブースがあり、現役時代の後輩に会えたことです。彼らと情報交換等いろいろとして来ました。また、Fujitsuではないのですが、創薬関連企業の方で計算機化学関連の仕事をされていた知人の方にも会えて、情報交換出来ました。今回の展示会では、やはり旧知の人々に会えることは、展示と関係なくとてもうれしいです。



2024/06/20

MEDCHEM NEWS, SEMINAR, Vol.34, AUGUST, No.3 ,2024.
著者校正が完了いたしました。発刊は、8月1日(木)となっております。。

 医薬品化学部会の部会誌のMEDCHEM NEWSへの投稿ですが、一昨日、著者校正が完了いたしました。本稿の表題は以下のようなものです。

 「コンピュータ時代」の自動型創薬から、「情報時代」の自律型創薬へ

    ~ 大規模生成AIが支える、近未来における創薬研究の形 ~

 目次等は以下のようになっております。来るべき情報時代の研究スタイルとChatGPTによるAI革命がどのようなものであるかについて解説しております。ご期待ください。

https://insilicodata.blogspot.com/2024/06/medchem-news-seminar-vol34-august-no3.html





2024/06/14

本日 Interop24に参加してきました:幕張 12日~14日

 幕張で開催されているInterop24 に参加してきました。最近は学会発表や著述業が中心の活動をしており、展示会等あまり参加していなかったので、久しぶりに賑わいを楽しめました。 幕張近くに住んでいるので、展示会が幕張で開催される時は便利です。

 最近の展開で、AI がどのように実社会で組み込まれているのか最新の情報を得たくて参加しました。参加して大きな変化を感じたのはディスプレイ技術の発展でした。多くの企業がディスプレイを展示していましたが、大きさ、奇麗さ、様々な形状(特に曲面)でのディスプレイと圧倒されました。もともとディスプレイは展示力が目標の技術なので当たり前ですね。

 展示会出展会社も大きく変わっている感じがしました。いつも大きなブースを設けていたMS やインテルのような会社は展示していませんでした。また私の古巣の富士通、他のNTTやキャノン、EPSONといった企業も展示はありませんでした。その他の多くの著名な会社もかなり入れ替わっており、まるで別の展示会に行った感じがしました。

 肝心のAIですが、確かにAI がらみの展示は多くなっていますが、多くは画像認識やその延長上の生成AI という感じでした。あとは業務改善や、IT 技術者の育成等の展示が多く、大規模生成AIの実践という感じでは、まだこれからという感じでした。唯一、大規模言語モデル(LLM)的な機能を持つとして、ChatGPTと機能を比較して展示していたところもありましたが、これからという感じでした。別にChatGPT と比較する必要はなく、自分の機能を強調すればいいと思いますが・・・という感じです。業務対応は、やはり社内業務で残念ながら研究レベルへの対応は意識していないようでした。

 今回の展示会では研究レベルを意識した大規模言語モデル(LLM) の適用はまだまだこれからという段階で、ハード的な展示が中心と感じました。しかし、製薬関連や医療関連の展示会もあるので、そちらでは、研究に対応した大規模言語モデル(LLM)の展開等あるかもしれません。期待しています。

 研究レベルでの(大規模)生成AI に関する展示が無かったということは、まだまだ一般的な関心が研究レベルまでは及んでいないということの証拠です。私的には、皆が動いていない今からスタートすれば、大きなアドバンテージが得られると考えますし、内心喜んでいるところです。毎日(大規模)生成AI に関する報道や情報が行き交っているので、展示会に行く前は、遅れをとっているのでは?と心配していましたので、一息ついています。








2024/06/04

MEDCHEM NEWS, SEMINAR, Vol.34, AUGUST, No.3 ,2024. 著書の目次です。

 先に、8月1日に発刊されるMEDCHEM NEWSの著作業務をしたと書きましたが、タイトルだけの情報では、どのようなことが書かれているのかイメージがわかないと考えます。そこで、以下に著書の目次を掲載いたしますので、どのようなことが書かれているかイメージしていただければと存じます。ご興味を持たれていただければ幸いです。

表題:

 コンピュータ時代の自動型創薬から情報時代の自律型創薬へ

 ~大規模生成AI が支える、近未来における創薬研究の形~

1.はじめに

2.「コンピュータ時代」から「情報時代」への移行と実験の分類

 21 コンピュータ導入による研究実験(業務)の分類の歴史と種類

 22 新しい基準での研究分類の必要性

3.現在から今後の研究業務における新たな分類の提案:「自動型研究」と「自律型研究」

 31 「情報時代」における研究業務の分類

 32 「自動型研究」および「自律型(オートノマス)研究」

 33 研究業務における「自動型研究」および「自律型研究」の割合

 34 研究業務の知的・創造的業務へのAI技術の適用

4.「情報時代」のAI関連基本技術と原理

 41 AI 技術の歴史と種類

 42 現在汎用的に展開されているAI と(大規模)生成AI の違い

 43 大規模言語モデル(LLMLarge Language Model)とは

 44 ChatGPTが、なぜ知的・創造性を有するのか

 45 大規模言語モデルの学習量が増えると何が起こるのか

 46 大規模言語モデル(ChatGPT)の支援可能な機能

5.  今後の創薬関連研究における人間と(大規模)生成AIとの関係と役割

 51 「自律型研究」における人間と(大規模)生成AIの違い

 52 「自律型研究」における人間と(大規模)生成AIの協調の重要性 

6おわりに

 61 コンピュータ時代のAIと情報時代のAIの違い

 62 非定型研究業務である自律型(オートノマス)研究を支援する(大規模)生成AI

 63 (大規模)生成AIの展開に備えた準備の必要性

7.編集後記 

参考文献

関連著書

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