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2022/01/16

データサイエンスや人工知能の現在における大きな流れについて:
ブームから社会インフラへ

 昨年まではIT技術の広範囲かつ急速な進歩により、ビッグデータ時代が到来し、これに伴い大量のデータを扱うデータサイエンスそして人工知能等の技術が展開されてきました。この流れは強く、今後も続いてゆくものと考えます。

*過去におけるデータサイエンスや人工知能と歴史的な展開の流れ:ブームとしての流れ
 データサイエンスや人工知能技術に関する歴史は古く、コンピュータ技術の発展や展開とともに拡大してきました。しかし、その時々で新たな展開があり、そのたびに急速に発展しますが終息するのも早かったものです。データサイエンスではパターン認識の発展と終息、ファジイ理論の展開と終息、ニューラルネットワークの開発と終息と何度も繰り返されてきました。その都度新たな手法を学び、ソフトウエア等を開発し、実際に適用実験を繰り返してきました。人工知能もデータサイエンス同様に、何度も発展と終息を繰り返し、私もその恩恵にあずかり、システム開発を行い、終息の経験を繰り返してきました。
 このように、新展開と発展、そして終息を何度も繰り返してデータサイエンスや人工知能の展開が繰り返されてきました。このような経験を持つと、最近のデータサイエンスや人工知能の展開を見ても、ブームみたいなものでそのうち終息するだろうとみていました。

*現在のデータサイエンスや人工知能と歴史的な展開の流れ:社会インフラとしての流れ
 今回の流れは従来までのパターン(ブーム)と異なり、時代や社会の大きな流れとしてIT関連の様々なインフラやハード技術の高まりがあり、この流れの中で新たな時代にて重要な役割を果たす社会インフラとしてデータサイエンスや人工知能が受け入れられたものと考えられます。
 この結果、今回のデータサイエンスや人工知能の流れはブームではなく、社会生活やライフスタイルの変化に伴って受け入れられた必然的な技術(社会インフラ)になっていると考えます。従いまして、この流れは今後長期にわたり続くものと現在は考えております。

*化学分野での展開へ
 データサイエンスや人工知能の化学分野での展開は、他の分野同様に細々とではありますが、長期にわたり展開されてきており、現在も続いています。良く知られるように、化学、特に化合物を扱う技術はアナログ技術中心で、デジタルで扱うには様々な注意や工夫が必要となります。化学分野へのデジタル技術の適用は、この化合物操作に関するアナログ技術をデジタル技術でどのように扱うかを議論することに集中してきました。
 現在展開されているコンピュータ上での化合物展開は、昔から続く計算機化学という学問分野の研究成果の上に展開されています。これらの、様々な既存技術を理解することなく化学ソフトの構築や利用をすると、自分では気が付かない化学上での違反を起こしたまま化学研究を続けることになります。
 政府はデジタル教育の強化を発表していますが、単にコンピュータを使えるだけでなく、化学を理解してのコンピュータ技術という観点での教育も重要になると考えています。





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