オミクロン株の脅威が日本にも急速に押し寄せていますが、本日のニュースで米国での新規感染者数は140万人という驚異的な数字となっています。ウイルスの変異株が発生するのはウイルスのコピーミスや組み換え過程で発生しますので、患者数が多くなれば相対的に変異株の発生確率が増大します。このため、さらなる新規の変異株の発生が危惧されます。
この事実を反映するかのように本日のニュース 日刊ゲンダイ(DIGITAL 2022/01/12 06:30)で、新たな変異株「デルタクロン」株が発生したとの報告がありました。この事実に対し、
「デルタからオミクロン株に優勢株が変わる過渡期で2つの変異の同時感染者が発生し、2つの変異ウイルスが再調合されたとみられる」と、韓国紙「中央日報」
上記の報告と考察は妥当であるし、今後のウイルス対策で考慮すべき重要な観点を示している。いづれにしても、ウイルスとの戦いは続くことを考えたならば、ウイルスの罹患者数を増やさないことが新たな変異株の発生を防ぐことに繋がる。 現時点の流れを見ると、オミクロン株の毒性の弱さや、重症化率の低さが前面に出てきて、罹患者が増えてもインフルエンザと同程度という極端な議論やイメージ作りがなされている。この考えの極端な事例が経済を考慮した「ウイズコロナ」という考え方になるだろう。
コロナ罹患者がたとえどんなに増えても恐れるに足らずという考えは極めて危険である。コロナの特性に加えて、一年前とは予防薬や治療薬もそろいつつありコロナへの対応は十分という考えも危険である。ウイルスが変わらなければ、確かに一年前と比較して医療現場の武器はそろいつつある。しかし、罹患者数を増やせば変異ウイルスも増えてくることを考えると、武器も新たな脅威に備えて変異ウイルスに対応できる強力なものを開発しなければならない。
新規医薬品開発にも今まで以上にスピードが要求されている。インシリコデータは化学分野のデータサイエンスや人工知能の適用研究を多数実施してきた。この実績や経験をもとに、化学分野のデータサイエンスや人工知能の究極の形である「オートノマス(自律型/化)化学:Autonomous Chemistry」を推進し、新たな脅威に向けて頑張ってゆきたい。
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