インシリコデータ株式会社関連ブログ;Blog of the In Silico Data Ltd..

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 In this blog, I discuss and write various themes which I cannot edit on the
homepage of the In Silico Data. This blog also partly include a little personal themes.

2014/01/06

新年のお祝いとご挨拶: A Happy New Year and Greetings

 皆様の温かいご支援のおかげにて、2014年を無事迎えることが出来ました。
 改めまして新年のご挨拶を申し上げます。

 昨年は、私が仕事をしておりますインシリによる安全性評価研究分野での変化が広範囲に、かつ技術的にも大きく変化していることを感じた一年となりました。 この大きな変化をチャンスととらえ、世界に貢献できる技術の開発とその普及に全力を尽くす所存です。 今後ともよろしくご支援いただけますようお願い申し上げます。

◇インシリコ安全性研究を取り巻く環境の変化(創薬関連研究分野)
 安全性研究分野は、インシリコ技術という観点からはここ数十年にわたりほぼ変化の無かった無風状態の研究分野でした。 しかし、昨年はこのインシリコ安全性研究を取り巻く環境が大きく変化していることを実感させられた一年となりました。

 以前のTox研究は、薬理活性主体の創薬関連研究においては、薬理活性以外の研究分野という観点からかADME研究の一部としてTox研究が組み込まれて議論されることが多く、ADMETという言葉で代表されていました。 ADMEとToxは研究内容からも技術的な観点でも大きく異なります。 従って、私としてはADMETとして一緒に扱う事には大きな違和感がありましたが、これが時代の主流となっていました。 
 しかし、ADMETの議論を行なう過程でインシリコも含めた様々な技術関連の知識が普及するにつれ、ADMEとToxでは適用技術が大きく異なることが一般研究者の方々にも少しずつ見えてくるようになりました。 さらには、安全性研究の重要さが次第に大きくなり、適用手法も、技術的な内容もADMEとToxとでは一部の技術を除けば大きく異なるため、ADMEとToxでの研究分野間での技術の転用が極めて困難であることが理解されるようになりました。 この結果、現在や今後はADMETのようにADMEとToxを一緒にした議論が少なくなり、ADMEやToxの個々の研究分野で正当な議論がなされるようになるものと期待しています。 もちろん、より研究が進みADMEとToxを統一した議論が可能となるような理論が出てくることが理想であることに変わりはありません。 極端にいえば、生体反応という観点で見れば、薬理活性、ADME、Toxと全て同じですから・・。


◇インシリコ安全性研究を取り巻く環境の変化(創薬およびその他の安全性関連研究分野)
 インシリコ関連技術が安全性研究分野で急速にその重要性を増大させていることを日々実感いたしております。 創薬における安全性(毒性)研究、環境分野におけるハザード概念の普及、動物愛護の観点からの動物実験代替法としての適用、政府関連の化合物規制での適用等、インシリコ安全性関連技術の適用分野の広がりや研究の重要性が日々増大しております。


◇生体および化合物インシリコ安全性研究を取り巻く様々な変化
 私が従来から行なっております化学データ解析技術自体も大きく進歩しています。 基本となるデータ解析自体もコンピュータの進歩のみならず、扱うデータの量も急激に拡大し、現在はやりのビッグデータ解析等データ解析の重要な基本技術となっています。
 私の行なうデータ解析は生物や化合物のデータを扱う特殊な研究分野ですが、やはり扱うデータ量も急激に増大しており、ビッグデータ解析関連の技術の適用も重要となっています。 生物や化合物のアナログデータをデジタルデータに変換して目的のデータ解析を効率よく行なう。 これには長い基礎研究の流れがあり、先行する多くの研究者の成果や実績の上に立っての新たな技術的な進展が必須です。 また、適用分野におけるある程度の知識も必要となります。 
 インシリコデータはこのような時代の要求に答えることを目指して頑張ります。


2014.01.06
文責:湯田 浩太郎

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