インシリコデータ株式会社関連ブログ;Blog of the In Silico Data Ltd..

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homepage of the In Silico Data. This blog also partly include a little personal themes.

2017/12/08

母校で講演を行なってきました。次の日、墓参りをしてきました。

 先日、母校の東北大学薬学部で講演を行ないました。
 後輩となる学生や若い研究者に、自分が行なってきたことを話してきました。

 講演タイトルは、

 「人工知能の歴史と化学分野への適用から創薬/毒性評価への適用」です。


 大学の薬学部は外見上、生コンからベージュ色の外見となっていましたが、構造自体は私が学生のころと大きく変わっていませんでした。(写真1) 奥のビルの4階が私のいた薬品合成化学の研究室です。大学は仙台市の西側にある山の頂上付近に建てられているので、屋上に出て写真奥(東側)に行くと仙台市が一望できる絶景ポイントとなっています。

 私が学生のころは、大学への交通手段としてバスしか交通手段が無かったのですが、現在は地下鉄で仙台駅から簡単に大学まで行くことが出来るようになっており、アクセスが桁違いに良くなっていました。 
 新しく出来た地下鉄駅の出口周辺や駅から薬学部への道には新しいビルが多数立ち並び、景観は一変していました。地下鉄東西線の青葉山駅から外に出た時は、自分の立っている場所を認識するまで少し時間がかかってしまいました。




 講演の内容は本講演会を主催した東北大学薬学同窓会に、講演会報告としてアップされていますので、そちらを参考にしてください。
 様々な研究分野の学生さんや若い研究者を対象として講演するのは久しぶりなので、本当に楽しい時間を過ごせることが出来ました。また、私の恩師でもある小笠原國朗先生も聴講されており、非常に緊張しました。
 講演を聴いている殆どの学生や研究者の人々は、私がコンピュータの世界に入ったころと異なり、コンピュータアレルギーの無いスマホ世代の人々です。このような世代の異なる人々がどのような反応を示すかも興味あるところでした。

 次の日は菩提寺の松音寺に墓参りに行ってきました。
 当然ですが、寺は少しも変わらず私を迎えてくれました。大震災の時も外見は大きな被害も無かったのですが、墓の方は墓石がズレたり、倒れたりと大変でしたが、現在は完全復旧し、前にもましてきれいになっています。

 時間を忘れた景観が故郷にあるという事は非常に暖かいものと安心感をもたらしてくれます。震災後、仙台市は関東や関西の資本が入って大きく変わっていますが、変化の無いものがあることは、大きな安心感を与えてくれると感じました。

2017/09/05

訃報です:QSARを提案し、確立された藤田稔夫京大名誉教授が逝去されました

 大きな訃報が届きました。
 QSAR(定量的構造-活性相関)を提案し、手法として確立された京都大学名誉教授である藤田稔夫先生が8月22日に逝去されました。当時私は海外で開催されていたWC10会議(8月20日ー24日、Seattle、USA)への参加とポスター発表で日本にはおりませんでしたため、ご報告が遅れました。

 創薬に関係した研究者であればQSARという言葉を知らない人はいないでしょう。最近では毒性評価研究分野でもQSARという言葉が重要なものとなっています。世界的にはQSARはHansch-Fujita法として知られております。残念ですが2011年にHansch先生が逝去されており、今回の藤田先生の逝去によりQSARのルーツとなられた先生方がおられなくなってしまいました。

 QSAR以前はSAR(構造-活性相関)という言葉がありました。これにQというアルファベットをつけてQSARという言葉を創薬研究分野に定着させたのが、Hansch先生との共著の論文であり、Hansch-Fujita法と呼ばれるのはこの論文の存在によります。また、QSARは手法の大きな概念であり、SARという構造-活性相関を定量的に行なうという意味のQ(Quantitative)を付けたものです。創薬研究がSARからQSARに進んだことで、それまでは単なる概念的な創薬研究に論理的なアプローチをつけ、創薬研究を大きく進歩させました。

 改めまして藤田先生のご冥福を祈ります。
 
 
 

2017/06/05

ようやく病気から回復しました:

 昨年の3月から今年の5月末までの約一年間に、合計7回の緊急入院と手術を繰り返してきました。 病気は胆のう関連4回と尿路結石関連が3回でした。 現在は胆石も尿路結石も除去された状態です。 尿路にあった最後のステントが5月26日に除去された後は、日一日と元気になってゆくことが実感される日々を過ごしています。 一時は胆管と尿路の両方にステントが入った状態で過ごしていました。 胆石および尿路結石が除去され、病が治れば全くの健康体となります。 病さえ治れば後に引くものが無い病気なので、この点でラッキーでした。

 しかし、この一年は病にかかり、病院に行って緊急入院となり、そのたびに何らかの手術を受けることを繰り返してきました。 病の症状が出て、耐えられなくなり病院に行く。 これに約一週間程度かかります。 診察の結果緊急入院となり、手術を受けて退院までさらに一週間程度かかります。 退院後のケアも考えると、一回の入退院で3週間ほど日程が取られてしまいます。 二か月に一回程度の頻度で、このような入院と退院を繰り返していると、生活のペースも乱れがちになり、体力も弱くなってきます。 また、入院していなくとも通院期間中は食も進まなくなり、食べ物もおいしく感じることが少なくなります。 また、同時にこの期間は倦怠感が出てくるようになり、仕事への集中度も下がり、可能であれば仕事を先延ばししたいというような気分が先行するようになります。 これらの状態は薬の副作用と異なるもので、病気により生起してくる症状です。 
 退院しており、通院であって入院しているわけではないので、外見的には通常と同じ生活をしているように見えます。 しかし、入退院が続くと生活する上で様々な点でペースダウンする事は避けられないという事を実感しました。

 通常は胆石か尿路結石のどちらかだけ発病するのですが、今回は両方の病が交互に襲ってくるという貴重な???経験をしてしまいました。 幸い、両方の病が治りましたので、今後はこの一年間ですっかり弱ってしまった体力の回復に努めてゆきます。 
 今回は健康であるという事の大事さをしみじみと感じさせられた一年でした。 今後は今回の体験を踏まえ、健康を第一に考えながら生活してゆくつもりです。