インシリコデータ株式会社関連ブログ;Blog of the In Silico Data Ltd..

 ようこそ(株)インシリコデータブログへ。このブログでは、主としてインシリコデータのホームページでは直接編集できない細かな内容をフォローいたします。本ブログ内容等に関する質問/要望/意見等はこちらのブログか、インシリコデータのコンタクトアドレス(contact@insilicodata.com)にいただければ幸いです。
 なお、一部で著者の私的な情報に関する掲示板としても本ブログを利用いたしますが、この点お許しください。
 In this blog, I discuss and write various themes which I cannot edit on the
homepage of the In Silico Data. This blog also partly include a little personal themes.

2018/11/18

本物の「天使のささやき」を聞きました:天に上った気持ち・・・

 
 先日、コットンクラブにて開催されたスリー・ディグリーズ(The Three Degrees)のライブに行きました。
 あのソウル、ディスコの頂点にあって、学生時代にはラジオやテープでしか聴けなかったスリー・ディグリーズ。そのスリー・ディグリーズが数メートル先のステージで生で歌っている。本当に天に上った感じでした。

    写真にあるように、数メートル先のステージにあのスリー・ディグリーズの3人が立ち、昔何度も聞いていた曲を腹に響くような大音量で演奏して歌う。
    三人ともそれなりに年を取っていますが、私には心に響いてくる真の「天使のささやき」でした。その他、「ソウルトレインのテーマ」や「荒野のならず者」等々、昔ワクワクしながら聴いていたものです。

 スリー・ディグリーズ、本当に夢のような時間をありがとう・・・。


2018/01/13

新年にあたりまして(3):今年のインシリコデータ活動方針

◆インシリコデータの今後の活動に関しまして:

  インシリコデータの湯田は、大学の薬学部で薬学の基礎を学び、高野誠一研究室にて天然化合物(抗腫瘍性アルカロイド)の合成研究を行ないました。 この期間中、日本で最初に計算機化学(コンピュータケミストリー)を研究テーマに取り上げた故佐々木慎一先生(当時宮城教育大学)下に国内留学をし、計算機化学と化学多変量解析/パターン認識(ケモメトリックス)を学びました。 
  その後、世界で最初に化学多変量解析/パターン認識(ケモメトリックス)研究支援システムのADAPTを開発したJurs教授の下に研究助手として留学しました。 Jurs研では、ケモメトリックスを化合物毒性評価(「芳香族アミンの発癌性評価」)に適用する計算毒性学を研究テーマとして研究し、また、ADAPTの部分開発も行ないました。
  帰国後、豊橋技術科学大学に移られていた故佐々木教授の下でNMRデータベースの構築に二年ほど従事し、その後富士通に入社しました。 富士通では、化合物に関するインシリコ創薬や化合物毒性評価等の分野の研究支援を中心に活動してきました。 この過程で、日本での第5世代人工知能の時代にはルールベースによる様々な人工知能システムを開発しました。 この一つとしてQSAR手法のルーツとなるHansch-Fujita法の創始者である故藤田稔夫先生の発案による創薬支援人工知能システムであるEMILの開発も行なっております。 また、世界最初の商用化合物データベースとなるMACCSの日本での展開や、ADAPTの展開等を行なってきました。 このように活動は、インシリコによる創薬や毒性評価、物性デザインおよびバイオ関連研究を中心としておりました。
  これらの活動実績を基本とし、現在起こっているITや化合物研究分野の大きな変化に臨機応変に対応する事を目指します。 今後は、化合物分野への人工知能適用を中心として活動してゆく所存です。
  先のブログにも書きましたように、化合物分野への人工知能の適用には様々な解決すべき問題が存在し、これらへの挑戦は始まったばかりです。 インシリコデータはこれらの流れに乗り遅れることなく、現在までに学び、経験した様々な技術を駆使して時代の要求に答える人工知能システム構築の一助となるよう活動してまいります。
  インシリコデータは、過去に湯田が開発したKY法に関して多数の特許を取得しております(富士通出願、湯田が発明者)。 今後は、化合物分野への人工知能適用に関する様々な特許の開発と展開を目指します。 また、現在までに行ってきた化合物に関する様々なインシリコ技術に関するノウハウを駆使してのコンサルタント業務も積極的に展開してまいります。

  インシリコデータは、以下の二項目を中心に活動いたします。


1.化合物に関するインシリコ関連技術(特に人工知能)特許の開発と展開

2.化合物に関する様々なインシリコ関連技術に関するコンサルタント業務の展開



  今年度も、よろしくお願い致します。



以上
湯田 浩太郎


新年にあたりまして(2):化合物分野における人工知能の概要と現状

◆化合物分野への人工知能の展開に関しまして:

  日々進歩している人工知能ですが、この技術を化合物関連分野(創薬、毒性評価、物性デザイン、他)に適用するためには様々な条件や技術的なバリアをクリアする事が必要となります。 
  現在の画像認識や音声認識等の分野で急速に成果を出した人工知能ですが、化合物を扱う分野に直接適用する事は出来ず、正しい化合物操作を行なうための細かな関連技術の開発/展開や導入が必要となります。 これは、化合物のアナログ情報を計算機の基本であるデジタル情報に変換する事が必要となるためです。 
  このように、人工知能上で化合物を扱うには様々な関連技術が必要となりますが、これらの技術的な課題について以下に簡単に記載します。 

  第一に、化合物のアナログ情報をコンピュータ(インシリコ)上に正しく乗せるための技術が重要です。 この技術はコンピュータが化合物を扱う時に必要な基本技術です。 このような技術は、
1. 計算機化学(コンピュータケミストリー)
という学問分野で展開され、長い歴史と多くの研究者が関与してきました。 
  計算機化学(コンピュータケミストリー)は化合物のアナログ情報を計算機の基本であるデジタル情報に変換しする技術です。 化合物情報を計算機に正しく乗せて、様々な操作(化合物表示、化合物検索、化合物データベースや化合物データ解析、他)をする上で極めて重要、且つ必須な技術です。 この技術が無ければ化合物をコンピュータ上で扱う事は出来ず、次の段階となる化合物情報を人工知能で扱う段階に進むことは困難です。

  現在発展中の人工知能を化合物の分野に適用するためには、1.で述べた計算機化学(コンピュータケミストリー)の技術に加えて、さらに様々な実施目的に必要となる
2. 化合物情報を正しく人工知能に載せる
ための技術が必要となります。 この段階での技術は世界的にみても開発に取り掛かった段階で、今後さらなる展開が必要となります。

  創薬や毒性評価、化合物物性デザイン等に人工知能を正しく適用するためには、1.の化合物のアナログ情報をコンピュータのデジタル情報に変換する計算機化学(コンピュータケミストリー)技術と、2.の人工知能に載せるための関連技術だけでは、不十分です。

  実際には創薬、毒性評価および化合物デザイン等の
3. 個々の研究分野における様々な特殊要因や専門知識
を理解して、人工知能に反映する事が必要となります。 
  現在の人工知能は発見型なので、このような分野単位の専門知識やノウハウは必要ないと論じる方もおります。 しかし、人工知能を専門分野において正しく、効率よく働かせるには教師データの選択、実行結果の評価等の様々な段階で専門知識やノウハウは不可欠です。 例えば深層学習で基本となる分野の画像認識技術やコンピュータ関連技術だけでは、化合物に関する専門人工知能を構築できないことは明らかです。

  さらに、人工知能そのものの手法や技術に関する知識、人工知能関連分野となる様々な知識(例えば
4. 化学多変量解析/パターン認識(ケモメトリックス
等も必要となります。


1.計算機化学(コンピュータケミストリー)の技術:化合物情報をコンピュータで扱うための基本技術
2.上記1の技術に加えて、人工知能に化合物情報を載せて、理解させる技術
3.個々の適用分野(創薬、毒性評価、物性デザイン、他)に関する様々な知識
4.人工知能に関する知識と、化学多変量解析/パターン認識(ケモメトリックス)等に関する知識




  化合物関連分野に人工知能を正しく適用し、信頼性の高い人工知能へと導くためには、この他に様々な技術の適用が臨機応変に出来る事が求められます。 人工知能という言葉が日常の会話に頻繁に出るようになるにつれ、化合物分野への人工知能の適用も簡単に出来るように見えてきています。 しかし、信頼性が高く、人工知能の適用結果が正しいものへと導けるようにするためには、上記で示したように様々な技術のクリアと理解、連携、融合が必要となります。



以上
湯田 浩太郎



2018/01/10

新年にあたりまして(1):ICT、BD(ビッグデータ)、IoTおよびAI(人工知能)の関係

◆ICT、ビッグデータ、IoTおよびAI(人工知能)の展開

  情報という観点で現在の状況を見てみると、ICTビッグデータという言葉が広範囲に広がり、これらに基づく基本的な展開が急速に拡大、日常生活に浸透している感じになっています。 この二つの言葉に加えて、ここ数年で急速に展開され話題になり、実態を伴ってきたのがIoT人工知能で、特に人工知能の話はここ数年で多数報告され、一日のうちに数回は人工知能の言葉を聴いたり、印刷物を目にするようになりました。
  インシリコデータが昨年より参加させていただいている、経済産業省(METI)による「機能性材料の社会実装を支える高速・高効率な安全性評価技術の開発 -毒性関連ビッグデータを用いた人工知能による次世代型安全性予測手法の開発」(通称AI-SHIPSプロジェクト)も、化合物の毒性予測への人工知能技術の適用を目指しています。

◆現在展開されている人工知能関連に関しまして:

  ICTビッグデータおよびIoTはコンピュータ(インシリコ)が及ぼすインフラに関する言葉であり、一方で人工知能は大きな適用技術を意味する言葉です。 これらは個別に展開されていますが、コンピュータ自体のハード上の様々な機能向上(メモリー、CPU、ネットワーク)が、これらの3技術項目を強力に支えているという事も加速の要因となっています。 現在展開されている人工知能はその基本技術や理論上の展開もありますが、現在の人工知能の展開を行なうに必要/十分な環境がインシリコ関連の3大環境技術 (ICT、ビッグデータ、IoT)の発展に伴い、充実してきた事も事実です。
  現在、急速に展開されている人工知能は深層学習を基本に展開され、画像認識や音声認識等の分野で輝かしい成果を成し遂げています。 これは、一昔前に脳の働きをシミュレートして展開されるニューラルネットワークが進化したものです。 現在の人工知能の急速な展開は、この深層学習により、従来は高い限界があるとされてきたことへの効率的な挑戦が可能になり、様々な分野で高い成果が期待できるようになってきたことです。 また、この深層学習を実施するに必要な環境(特にサンプルデータ)がICT、ビッグデータやIoT等の発展により整ってきている事も、深層学習を用いた人工知能開発にふさわしい環境を生み出しています。 これらのソフトウエア上の環境を支えるコンピュータのハード的な発展(CPU、メモリー、ネットワーク、他)も、現在の人工知能展開の大きな支えとなっています。 また、ソフトウエア的にはAPIが進歩しており、最新の人工知能関連ソフトウエアを言語レベルから展開することなく、機能単位のブロックを積み上げることで高性能の人工知能システムを構築する事が可能となっています。 さらに、時代の変化とともに、様々な解決すべき懸案事項が積み上がってきており、これらの問題が人工知能の適用により解決できる可能性が出てきたことも、人工知能の展開を促進するパワーとなっている事も事実です。 これらの展開は以下の5つの項目にまとめることが出来ます。


1.深層学習等の強力な学習手法の開発/展開があった。
2.ICT,ビッグデータ, IoT等の展開により、深層学習実施に必要な様々なデータが量的/質的、且つ内容的にも揃ってきた。
3.最新の人工知能を実施し、ICT,ビッグデータ, IoT等の展開を可能とするコンピュータ上での進歩があった。
4.API等の進歩や開発により、最新の人工知能技術の適用が、プログラム言語からの展開と比較して飛躍的に向上した。
5.現代社会の進歩により、人工知能の展開が必要/必須となる実需が出てきている。






以上
湯田 浩太郎





2018/01/06

新年明けましておめでとうございます:Happy Holidays and wishing for a splendid New Year 2018 !

新年明けましておめでとうございます。 昨年に引き続き、本年もよろしくご支援お願い致します。



 昨年前半は、手術と入退院を繰り返し、この間に体力を消耗したのが原因で帯状疱疹にかかりました。 7月には完全回復し、8月にシアトルで開催されたWC10 (10th World Congress on Alternatives and Animal Use in the Life Sciences) に参加、ポスター発表しました。
 なお、このWC10大会案内のホームページに私と家内がポスターを見ている写真が掲載されております。 これは、前回2014年にプラハで開催されたWC9でポスターを見ていた時の写真です。 この写真がWC10のホームページで使われるとは思ってもいませんでした。


















 WC10の開催地となったシアトルを見物したのち、カナダのYellowknifeに行き、オーロラ鑑賞しました。 現地には3泊4日おりましたが、滞在最後の4日目にようやくオーロラを観測出来ました。 本当にラッキーで、オーロラもほとんどカテゴリー5(オーロラ鑑賞の程度を示すもので、カテゴリー1から5まであり、5がベストの鑑賞レベルを意味します)であり、本当にオーロラがシャワーのように降ってくるという状態でした。













 昨年は人工知能に明けて人工知能に暮れるという状態でしたが、この流れは今年も続くでしょう。 以前も人工知能が注目され、人工知能が大きく進歩/展開された時がありましたが、コンピュータ(インシリコ)世界の話で、大きな広がりはありませんでした。 今回の人工知能の流れは、コンピュータ自体の進歩や周辺技術の展開も含めて 本格的な時代の変化を伴う流れと強く感じております。 私も、インシリコデータもこの流れについて行き、取り残されないように頑張ってゆきたいと考えます。

 今年もインシリコデータも含めまして、よろしくご支援お願い致します。
以上
湯田 浩太郎






2017/12/08

母校で講演を行なってきました。次の日、墓参りをしてきました。

 先日、母校の東北大学薬学部で講演を行ないました。
 後輩となる学生や若い研究者に、自分が行なってきたことを話してきました。

 講演タイトルは、

 「人工知能の歴史と化学分野への適用から創薬/毒性評価への適用」です。


 大学の薬学部は外見上、生コンからベージュ色の外見となっていましたが、構造自体は私が学生のころと大きく変わっていませんでした。(写真1) 奥のビルの4階が私のいた薬品合成化学の研究室です。大学は仙台市の西側にある山の頂上付近に建てられているので、屋上に出て写真奥(東側)に行くと仙台市が一望できる絶景ポイントとなっています。

 私が学生のころは、大学への交通手段としてバスしか交通手段が無かったのですが、現在は地下鉄で仙台駅から簡単に大学まで行くことが出来るようになっており、アクセスが桁違いに良くなっていました。 
 新しく出来た地下鉄駅の出口周辺や駅から薬学部への道には新しいビルが多数立ち並び、景観は一変していました。地下鉄東西線の青葉山駅から外に出た時は、自分の立っている場所を認識するまで少し時間がかかってしまいました。




 講演の内容は本講演会を主催した東北大学薬学同窓会に、講演会報告としてアップされていますので、そちらを参考にしてください。
 様々な研究分野の学生さんや若い研究者を対象として講演するのは久しぶりなので、本当に楽しい時間を過ごせることが出来ました。また、私の恩師でもある小笠原國朗先生も聴講されており、非常に緊張しました。
 講演を聴いている殆どの学生や研究者の人々は、私がコンピュータの世界に入ったころと異なり、コンピュータアレルギーの無いスマホ世代の人々です。このような世代の異なる人々がどのような反応を示すかも興味あるところでした。

 次の日は菩提寺の松音寺に墓参りに行ってきました。
 当然ですが、寺は少しも変わらず私を迎えてくれました。大震災の時も外見は大きな被害も無かったのですが、墓の方は墓石がズレたり、倒れたりと大変でしたが、現在は完全復旧し、前にもましてきれいになっています。

 時間を忘れた景観が故郷にあるという事は非常に暖かいものと安心感をもたらしてくれます。震災後、仙台市は関東や関西の資本が入って大きく変わっていますが、変化の無いものがあることは、大きな安心感を与えてくれると感じました。

2017/09/05

訃報です:QSARを提案し、確立された藤田稔夫京大名誉教授が逝去されました

 大きな訃報が届きました。
 QSAR(定量的構造-活性相関)を提案し、手法として確立された京都大学名誉教授である藤田稔夫先生が8月22日に逝去されました。当時私は海外で開催されていたWC10会議(8月20日ー24日、Seattle、USA)への参加とポスター発表で日本にはおりませんでしたため、ご報告が遅れました。

 創薬に関係した研究者であればQSARという言葉を知らない人はいないでしょう。最近では毒性評価研究分野でもQSARという言葉が重要なものとなっています。世界的にはQSARはHansch-Fujita法として知られております。残念ですが2011年にHansch先生が逝去されており、今回の藤田先生の逝去によりQSARのルーツとなられた先生方がおられなくなってしまいました。

 QSAR以前はSAR(構造-活性相関)という言葉がありました。これにQというアルファベットをつけてQSARという言葉を創薬研究分野に定着させたのが、Hansch先生との共著の論文であり、Hansch-Fujita法と呼ばれるのはこの論文の存在によります。また、QSARは手法の大きな概念であり、SARという構造-活性相関を定量的に行なうという意味のQ(Quantitative)を付けたものです。創薬研究がSARからQSARに進んだことで、それまでは単なる概念的な創薬研究に論理的なアプローチをつけ、創薬研究を大きく進歩させました。

 改めまして藤田先生のご冥福を祈ります。
 
 
 

2017/06/05

ようやく病気から回復しました:

 昨年の3月から今年の5月末までの約一年間に、合計7回の緊急入院と手術を繰り返してきました。 病気は胆のう関連4回と尿路結石関連が3回でした。 現在は胆石も尿路結石も除去された状態です。 尿路にあった最後のステントが5月26日に除去された後は、日一日と元気になってゆくことが実感される日々を過ごしています。 一時は胆管と尿路の両方にステントが入った状態で過ごしていました。 胆石および尿路結石が除去され、病が治れば全くの健康体となります。 病さえ治れば後に引くものが無い病気なので、この点でラッキーでした。

 しかし、この一年は病にかかり、病院に行って緊急入院となり、そのたびに何らかの手術を受けることを繰り返してきました。 病の症状が出て、耐えられなくなり病院に行く。 これに約一週間程度かかります。 診察の結果緊急入院となり、手術を受けて退院までさらに一週間程度かかります。 退院後のケアも考えると、一回の入退院で3週間ほど日程が取られてしまいます。 二か月に一回程度の頻度で、このような入院と退院を繰り返していると、生活のペースも乱れがちになり、体力も弱くなってきます。 また、入院していなくとも通院期間中は食も進まなくなり、食べ物もおいしく感じることが少なくなります。 また、同時にこの期間は倦怠感が出てくるようになり、仕事への集中度も下がり、可能であれば仕事を先延ばししたいというような気分が先行するようになります。 これらの状態は薬の副作用と異なるもので、病気により生起してくる症状です。 
 退院しており、通院であって入院しているわけではないので、外見的には通常と同じ生活をしているように見えます。 しかし、入退院が続くと生活する上で様々な点でペースダウンする事は避けられないという事を実感しました。

 通常は胆石か尿路結石のどちらかだけ発病するのですが、今回は両方の病が交互に襲ってくるという貴重な???経験をしてしまいました。 幸い、両方の病が治りましたので、今後はこの一年間ですっかり弱ってしまった体力の回復に努めてゆきます。 
 今回は健康であるという事の大事さをしみじみと感じさせられた一年でした。 今後は今回の体験を踏まえ、健康を第一に考えながら生活してゆくつもりです。

2016/10/04

大隅良典栄誉教授、ノーベル医学・生理学賞受賞本当におめでとうございます。

  今年もノーベル医学・生理学賞を日本人が受賞したというニュースが報道されました。3年連続でのノーベル賞の受賞であり、これは日本の研究レベルの高さを世界にアピールするものと言えるでしょう。

  大隅良典先生の研究は生命の仕組みである「オートファジー」にチャレンジし、見事にその仕組みを解明されたものです。改めて生命の仕組みの巧妙さを実感すると同時に、その巧妙な世界にメスを入れてメカニズムを明確にすることに成功した大隅先生の研究に凄さを感じます。

  昨年は、大村智先生がノーベル賞を受賞されております。これは、大村先生が発見されたエバーメクチンを基本としてメルクの研究者によりイベルメクチンが開発され、アフリカで蔓延していたオンコセルカ症を防ぎ、アフリカに住む億単位の人々を救ったという実績からノーベル賞を受賞されております。

  大村先生の研究は自然界の微生物から薬物を発見し、薬という製品にすることで多くの患者を救ったという実用/応用研究が大きく評価され、受賞されております。今年度はいわゆる基礎研究であり、生体のメカニズム(生命現象)にかかわる内容を明確にされたもので、この先導的研究が評価されたものです。この点で、今後はこの生体メカニズムの「オートファジー」に関連する病気等の関連研究が急速に進み、多くの患者を救うという道に突き進むものと期待されます。
  
  大隅先生はバイオ関連の最先端のテーマでは競争が激しく、あえてその競争を回避して研究するべく、「オートファジー」にチャレンジされたと話されております。
  確かに、80年代以降現在に至るまでバイオ関連の研究では、研究競争が激しく、一日/一分/一秒でも早く論文を出すことが使命であるという風潮があります。進歩の激しいバイオ分野では全世界の研究者が日々成果を出すべく競争に励んでいるのです。iPS細胞の山中先生はノーベル賞を受賞されましたが、まさに同様な研究を行なう世界の研究者や研究グループとの熾烈な競争に打ち勝って獲得された金字塔となるノーベル賞です。

  今後とも、日本の多くの若手研究者の励みとなるような研究が、応用研究、基礎研究、そして熾烈な研究競争という3種類の典型的な形でノーベル賞に輝いたという事は本当に素晴らしいことと考えます。

2016/06/24

[訃報] 秋草直之富士通顧問が逝去されました:謹んでご冥福をお祈りいたします

 秋草直之富士通顧問が急性心不全のため、6月18日に逝去されたとの報道があり、富士通のWEBにも正式に掲載されました。77歳の若さでの逝去ということで、非常に驚きました。報道や広報によると、お別れの会が7月29日の12時ー13時、帝国ホテルの「孔雀の間」で開催されるそうです。

 ここに謹んで、お悔やみ申し上げます


 私が富士通に入社した時、秋草顧問は私が所属する第二システム統轄部の統轄部長になっておられました。先のブログにも書きましたように、 秋草顧問は「部下を信頼して任せる」というタイプの方です。優れた方々のサポートがあれば、周囲は動きやすい環境になるでしょう。私はそのように感じました。

 先のブログに、「稟議は、留学先で使っていたADAPTシステムを富士通の汎用コンピュータ上に移植するという内容でした。一通り聴き終えた後、余計なことはいわずに「大丈夫か」との一言。「大丈夫です」と答えたら、そのままOKとなりました。」と書きましたが、その時観ていただいた稟議書の表紙のコピーを以下に示します。


 文字が汚くて申し訳ありません。当時(昭和61年:1986年)は、ワープロではなく手書きでした。この表紙中、上部にある計画元の押印欄の統轄部長印が「第二システム統轄 部長 秋草」となっています。なお、この隣の部長欄の印は「第三製造工業システム 部長 黒川」となっています。この印は、秋草社長の後を継いで社長になられた黒川博昭社長の印です。当時は部長になられたばかりでした。この稟議書には二代続いて富士通の社長となられた秋草社長および黒川社長の印が押されています。

 私の仕事はコンピュータと化学、創薬、安全性を結びつける、当時の日本では殆ど実施されていない研究分野でした。富士通は、そのような分野にも積極的にアプローチしようとするチャレンジ精神に溢れていました。

 改めまして秋草相談役のご冥福をお祈りいたします。